お知らせ
JA信州諏訪営農部は12月21日、富士見町のJA会館ふじみで一人一研究成績発表会を開きました。役職員25人が出席。営農指導員17人が担当品目の品質・収量向上などに向けて行った1年間の研究成果を発表しました。
審査の結果、農業振興センターの矢沢光洋指導員が最優秀賞、井上俊哉指導員と伊藤侑哉指導員が優秀賞を受賞しました。
営農指導のレベルや質を向上し、諏訪地域の農業振興に寄与することを目的に、2016年から発表会を実施しています。審査は役職員が「試験内容の有効性」「地域への普及性」「表現力」などの観点で行いました。一定の成果が得られた内容は、生産部会を通じて生産者に周知し、農業所得の増大につなげています。
研究テーマには、地域が抱える営農課題を取上げます。生産者の協力のもと、ほ場での試験を行い、表やグラフを用いて結果を見やすくまとめ、考察や今後の展望を発表します。
最優秀賞の矢沢指導員は「カーネーション1回切り作型の作期延長による収量向上への挑戦」について発表。管内のカーネーション生産割合は1回切り作型が半数程度を占めており、現場では1株あたりの収穫本数を向上させることが求められています。このため、試験区で1番花5本2番花1本、慣行区で1番花3本2番花2本の仕立て本数で栽培管理し、品質と収量を調査しました。結果、1株あたりの収穫本数は、試験区が10本、慣行区が9本で、試験区の仕立て本数の有効性がこの試験で確認されました。慣行区は1番花の品質面で若干の優位性がありましたが、病害虫の被害による株落ちや2番花のロスによる切花本数の低下が見られました。
矢沢指導員は「内張装備、暖房機当の付帯設備が必要となるため、すべての生産者が取組むことは難しいが、産地内での1回切り作型の固定概念を見直していく一助として活用、更なる研究を行っていきたい」と話しています。
職員は「カーネーション生産拡大に向け、収量が増やせて品質もよい仕立て方を示せたことが評価できる」と話しました。
優秀賞の井上指導員は「カーネーション大型ハウスのコンクリートベット作型におけるアルストロメリア栽培試験」伊藤指導員は「ブロッコリー畝立同時二段局所施肥機活用による減肥試験」について発表しました。
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