お知らせ
JA信州諏訪の主力品目である宿根カスミソウの出荷が5月24日、始まりました。主役の花を引き立てる貴重な花材として需要が高く、管内の宿根カスミソウは「ボリュームがあり、日持ちもする」と評判です。生産農家37戸が日々、栽培・出荷作業に追われています。
茅野市の吉井久江さん(69)は約40年前、夫の故誠史さんと栽培を始めました。高冷地での栽培に適した品目として選んだといいます。現在は、娘のあゆみさんらと家族3人で、ハウス29棟(計60アール)で主に「アルタイル」を育て、毎日収穫。JAに出荷しています。
2022年分の定植は、昨年11月末から始めました。高騰する燃料費を抑えながら冬の寒さを乗り切るため、例年よりもビニールを1枚多く被せて苗を保温。昨年より1日早い同日に初出荷を迎えました。定植は7月中旬まで10日ごとに行い、11月下旬まで出荷する計画です。
30日、選花作業を実施。草丈を85cmに切り揃え、余分な葉を取り除いた後、手際よく10本ずつの束にしていきました。
吉井さんは「病害虫が発生しないよう、消毒やハウス周りの除草をていねいに行っている。消費者に喜んでもらえるように愛着を持って育て、品質のよいものを届けたい」と話します。
また2022年度からJAと相談し、たい肥と有機肥料を活用することで化学肥料を減らし、「持続可能な農業」をめざす取組みを行っています。「夫が亡くなってから、生産者仲間や友人、JAの営農指導員に助けられながら農業のことを学んでいる。燃料に加え、資材費も高騰するなど環境は厳しいが、経費を少しでも削減できる工夫をし、夫から受け継いだ田畑を守り、農業を長く続けていきたい」と前向きに語りました。
管内は、茅野市・原村を中心に県内有数の産地。5月30日現在、JA原村営農センター花き共選所には日量40ケース(1ケース40本)が集荷されています。最需要期の9月中旬~10月下旬には日量400ケースが全国に届けられる見込みです。
写真=宿根カスミソウの選花作業を行う吉井さん
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