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JA信州諏訪は1月7日、富士見町のJA会館ふじみで営農指導者会議を開き、役職員約30人が参加した。冒頭、諏訪地域の農業振興へ向けて営農指導員が各々取組んだ研究成績発表会で優れた成果を上げた原村営農センターの両角拓美さんら3人を表彰した。
成績発表会は昨年12月26日に実施。各担当者は日々の営農指導を通じて品質・収量の向上、作業の省力化などに関する課題を洗い出し、その解決に向けて生産者の協力を得ながら「1人1研究」を実施。その結果をレポートにまとめて発表した。
営農指導への意欲を高める取り組みとして、18年度から審査も実施。参加者が他者の発表を▽地域の課題を理解した効果的な試験だったか▽試験手法・調査方法が適切か▽普及・実用性があるかなどの観点で審査し、最優秀賞1人、優秀賞2人を決めた。
両角さんは、同JAの主要農産物の1つ「パセリ」の大幅な減収を招く「赤根」による欠株対策として、種子の温湯消毒試験を実施。無消毒の種子に比べて発芽率やほ場での欠株数などに違いがでるか調べた。
発芽率は無消毒に比べて2割弱劣っていたものの、収穫時の生育や品質は良好だった。生産者2軒の協力で行った欠株数調査は、消毒済み種子と無消毒種子から育てた苗を1軒当たり100株ずつ定植して行った。その結果、無処理区の欠株数は1軒目が55株、2軒目が23株だった。これに対し、処理区は1軒目が4株、2軒目が9株と、いずれのほ場も欠株数が大きく減った。
両角さんは「よい結果が得られたが、パセリは赤根以外にも多くの課題があるので、今後も解決に向けて取り組んでいきたい」と話した。
パセリの収量増加に向けて行った種子の温湯消毒試験で優れた結果を残した両角さん
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