諏訪市のJA信州諏訪すわこ営農センターは、同センター有賀堆肥舎で豚ぷん堆肥を通年販売・管理しています。JA内で唯一、地元養豚農家の協力のもと行っている取組み。高品質な農産物栽培に向けた土づくりに重要となる「安価で手に入る安全・安心な地元産有機肥料」として、肥料価格高騰下の現在、需要の高まりが期待されます。
豚ぷん堆肥は、豚の糞尿、おが屑、もみ殻を混ぜ合わせ、発酵させた完熟堆肥。同センターでは月1~2回、同市後山の養豚農家から原材料を集め、堆肥舎へ格納。約3カ月間発酵させた後、販売しています。
農作物の生育に必要な3要素がバランス良く含まれ、分解が早い有機肥料。ほ場の土づくりの際、持続的に全体または畝に施用することで土壌の地力保持、高品質な農産物栽培につながります。
例年の需要期は、農作業が本格化する3~6月と次年度の準備期間となる10~11月の2回。
購入者の多くは、自身で軽トラック等に積んで持ち帰っています。軽トラック1台分の価格は税込み1,650円。包装代や人件費がかからないことから、安価で提供することができます。JAの農業振興サポート事業の助成対象のため、正組合員は助成金の交付を受けることができます(2022年度の申請受付は終了。2023年度も実施予定)。また、JAによる配達も行っています。
同センターは、農水省の「みどりの食料システム戦略」に沿って、化学肥料の削減、地域循環型農業をめざす取組みと位置付け、今後も力を入れていく考えです。
守矢純一同センター所長代理は「肥料値上がりが顕著となった2022年秋は、多くの皆様に豚ぷん堆肥を購入いただいた。地元産の安全・安心な有機肥料なのでぜひ購入していただき、土づくりに役立ててほしい」と呼びかけています。
写真=ホイルローダーを操縦し、豚ぷん堆肥を管理する職員
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