花ブログ
「子どもには、いきいきと働いている姿を見せたい」と話すのは、茅野市泉野地区で菊を中心に栽培する農家、有賀健人さん(30)。輪菊、小菊、スプレー菊を栽培し、今年は新たに洋マムの栽培にも挑戦します。
今年で就農3年目。家族4人とパート従業員5人で約15アールのハウス11棟と露地75アールで菊を栽培しています。昨年は約23万本を出荷。今年は栽培規模を拡大し約35万本の出荷を計画。全量をJAへ出荷します。
健人さんは茅野市出身で、菊栽培に勤しむ祖父の背中を見て育ちました。少年期は「夏休みに出荷作業に追われる祖父の手伝いをしていた。祖父の影響で、いずれは農業をやりたいと大学時代のころから徐々に思い始めた」と言います。建築業勤務を経て2020年、27歳の時に就農。曾祖父の代から続く家業を受け継ぎました。
「1年目は育苗で苦労し、苗を腐らせてしまった。すぐにJA営農指導員に来てもらい原因を突き止めてもらった。何とかなったが、仕上がりには納得できない部分があった」と就農当時を振り返りました。
悔しい思いをバネに取組んだ結果、2年目には手ごたえを実感。出荷量・品質ともに安定し軌道に乗り始めました。就農3年目となる今年1月には父の宣尚さん(62)から経営移譲を受け、健人さんは今年初めて自分の名義で出荷します。
春季の現在は、菊の母株の増殖作業や育苗管理などを行い、5月からは消毒作業で多忙を極めます。病害虫の防除を徹底し、需要期の8、9月に計画本数を出荷できるよう取組んでいきます。
健人さんは菊の他、スターチスやユーカリ、米、ソバの栽培も精力的に行っています。
健人さんは「数も品質も日本一を目指したい。胸を張って出せる菊を作っていきたい」と意欲を燃やしています。
子どもにいきいきと働く姿を見せたいと言う健人さん(左)